娘が急性リンパ性白血病になって入院していた1年と2カ月と21日。
その間娘と2人きり。
泣き。笑い。怒り。悲しんで。喜んで。様々なことがあった。
娘の病院では、原則付き添いなしと表向きはなっているものの、1歳から小学生以下のこどもたちは病院側に付き添いさせてくださいっていう書類を提出する形の付き添いになっている。
付き添いについてはいろいろ思うことがあるわけで。
今回は付き添い入院の良いところ、悪いところを書いていきたいと思います。
【良いところ】
- 子どもの体調把握が自分でできる
- 子どもの頑張りを応援できる
- 薬の管理ができるので飲み忘れがない
- 子どもとスキンシップが取れる
- 治療方法や薬に無駄がつくほど詳しくなる。
- 基本夏服でいい
- 同病、病棟内の同じ付き添い入院のママさんと竹馬の友になる
付き添い入院最大の恩恵は、子どもの病状を逐一知ることができること。朝ごはんをどれだけ食べたとか、うんちもう二日でてないとか、子どもの些細なことまで把握できるので、問診に来る先生や看護婦さんに現状を伝えることができる。薬の飲み忘れもないし、最悪飲まなくても半ば強制にでもあげれる。
特に小さいこの場合は自分で言えない分訴えを親が代弁してあげることができる。
保育園や幼稚園に行ってるであろう時間を1:1で堪能できる。
治療法を調べ上げる時間はたくさんあるので、習わぬ門前の小僧習わぬ経を読む状態になり、後輩同病さんに心構えをアドバイスできる。
(例:強化療法のとこのメソ~ってやつは24時間投与されるから、着替えとおしめとタオル多めに用意しといた方がいいよ、とか。エンドキサンのときの大食い状態の時はひたすら食欲の嵐が過ぎ去るのを待て…とかね)
あとは、基本病棟は暑いので、私は一年中リラコの世話になり、娘も半そでで過ごしました。外が真冬だろうが基本半そで。
あと一番大きいのが、同じ境遇のママさんと話を少しずつする中で、情報交換ができて互いの家族構成までしって自分だけじゃないって感じて孤独を緩和できること。
退院してしまえば圧倒的にアウェーだけど、ここではみんななにかしら共通する悩みがあって話あえること。
一時退院とか維持治療になったときに、病院近くの薬屋の〇〇に行けば、薬入るビニール袋が切れやすいからそこがいいよ、とか。自販機は下の方が種類多いよとか、個包装のお菓子や100均グッズでベッド周りを整理するのにいいグッズとか情報交換ができること。
チーム加熱食は自宅療養中の食事面も何かと迷うことが多いので先人ママさんに聞くととてもためになることが多い。
そうして仲良くなって教えてもらうことで、わが子が次にどんな治療をやるのか、心づもりができる。
とまあ、ざっとこんな感じ。
でもやっぱいいことばかりじゃない。
【悪いところ】
- 子どもがしんどい時、子どもの頑張りを見守ることしかできない
- 自分がしんどい時も付き添わないといけない
- きょうだい児がいる場合、選択を強いられる
- 親と子、互いに機嫌が悪い時、逃げ場がない
- ストレスが半端ない
- 閉塞感が半端ない
- 一人になれない、プライバシー??なにそれうまいの?の世界
- 時間の流れが緩すぎて時間を持て余す
やっぱり「付き添い」入院っていう通り、あくまでも治療を受けるのは子どもなわけで。いくら親が張りきったところで、子どもの体調で治療の進捗具合は決まるのでやきもきする。非~常~にやきもきする。自分の無力具合をこれでもかと痛感する連続。
娘は筋肉注射を太ももに30回、お尻に16回刺したけど、毎回とてもつらかった。
あとは、自分の空間がベッド周りしかないのでプライベートがない。カーテン一枚でしか区切りがないのでいつ誰がのぞいてもおかしくない環境は結構しんどい。あとは、平日はまだ治療があったり、先生の問診があったりして時間がまぎれるんだけど、祝日は看護師さんの数も減り、人の流れがぐっと減るので時間を持て余し気味。かといって娯楽はTVかネット、おもちゃくらいなのでとにかく時間の流れが遅い。売店にちょっと気晴らしに…と思っても、子ども一人残していく状態なので時間に追われながらの買い物のためバタバタになる。お風呂は隔日、外の世界との途絶っぷりはなかなかのもの。
どちらがいいか一概にはいえない付き添い問題。
きょうだい児がいる場合はそちらのフォローは家族にお願いするしかなく、自分の体が2つあればと切実に何度おもったことか。
娘も大事、息子も大事。
どっちになってもやっぱり悩むよね……わが子だもん。
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